このページでは、JR車両の形式表示について説明します。
|電車(在来線)|電車(新幹線)|気動車|電気機関車|ディーゼル機関車|客車|貨車|

電 車
新幹線車両を除く在来線の電車
電車は基本的に"[カタカナ] [数字3桁]−[数字1〜4桁]"であらわされます
《例》
(1)=車種, (2)=用途, (3)=電気, (4)=種別, (5)=開発順, (6)=番台, (7)=製造順
 (1) 車種 その車両にモータはあるのか、運転台はあるのかを表しています。
記号 種別
クモ : 制御電動車 クモハ, クモロ, クモヤ.
: 電動車 モハ, モロ, モハネ.
: 制御車 クハ, クロ, クル.
: 付随車 サハ, サロ, サハシ.
以上の4つです。厳密に言えばモ・ク・サの3つと言えるでしょう。
制御車とは運転台がある車両(先頭車)、電動車とはモータを搭載している車両、
付随車とは運転台もモータもついていない車両のことです。
 (2) 用途 その車両がどんな用途に使われる車両なのかを表しています。
記号 用途
: グリーン車 クモロ, モロ, クロ, サロ.
: 普通車 クモハ, モハ, クハ, サハ.
ロネ : A寝台車 サロハネ(←B寝台との合造車).
ハネ : B寝台車 モハネ, クハネ, サハネ.
: 食堂車 サハシ.
: 荷物車 クモニ.
: 職用車 クモヤ, モヤ, サヤ.
: 郵便車 クモユニ.
: 配給車 クモル, クル.
重ねる場合もあります。例えば、サハシ・クモユニなど。
かつての区分では、<イ>一等車、<ロ>二等車、<ハ>三等車でした。
 (3) 電気方式 その車両がどの電化に対応しているのか、以下のように割り振っています。
数字 分類
1 〜 3 : 直流専用 (直流電化されている区間のみ走ることができます) 103系, 221系, 381系.
4 〜 6 : 交直流両用 (変電器を備えており、直流・交流どちらも走れます) 485系, 521系, 683系.
7 〜 8 : 交流専用 (交流電化されている区間のみ走ることができます) 731系, 787系, 813系.
(9) : 試作車 991系.
在来線は、直流1,500V、交流20,000Vで電化されています。交流には更に50Hzと60Hzがあります。
 (4) 種別 その車両が運行される列車の種類別に、以下のように割り振っています。
数字 分類
0 〜 3 : 一般形 (通勤形・近郊形/普通電車や快速電車) 103系, 415系, 221系, E331系.
4 : 事業用 (検測車や牽引車・救援車など) クモヤ145形.
5 〜 8 : 特急形 (5〜7は急行形とも呼ばれました) E255系, 373系, 681系.
(9) : 試作車 991系.
 (5) 開発順 「開発順」と銘打つのが相応しいかどうか難しいのですが、旧国鉄時代は下に分類した「直流・交直・交流、通勤・近郊、一般(普通)・急行・特急」といったタイプの中で登場した順番につけられていました。この方法でつけられた最初の形式は、一般形直流電車の101系、特急形直流電車の151系でした。
 JR各社に民営化された後は、新形式が開発された際は、何か暗黙の取り決めのようなものがあるのでしょうか、各社の割り振りの中で順番についている感があります。JR四国や、近年初の貨物電車を開発したJR貨物はこれら従来の方法には従っていません。つまりは、一の位の数字に大きな意味はなく、下に現在の活躍中の形式を分類して載せているので、参考にして下さい。
 伝統的に一形式に二つ(以上)の数字が使われてきており(例えば223系は222と223)、「○○系」と呼ぶときは最も大きい数を形式名にしています。
現在営業運転されている旧国鉄・JR車両形式
 特急形と一般形に大別しています。事業用車両形式は除いています。
 JR東日本とJR西日本の一般形直流電車は更に細分化してみました。
JR北海道
[一般形(交流車)] 711系→721系→731系.
[特急形(交流車)] 781系→785系→789系.
JR東日本
[一般形(直流車)] (通勤形)103系-107系→201系→203系→205系→209系→※
(近郊形)113系-115系→211系→215系→※
(地方用)123系→E127系.
(一般形)※→E217系→E231系→E233系, E331系.
[一般形(交直車)] 401系-403系-415系-417系-455系-457系→E501系→E531系.
[一般形(交流車)] 701系-717系→719系→E721系.
[特急形(直流車)] 183系-185系-189系→251系→253系→255系→E351系→E257系.
[特急形(交直車)] 485系-583系→651系→E653系.
[特急形(交流車)] E751系.
近年開発されたJR東日本の車両形式には、東日本(East)をあらわす「E」を頭につけています。
首都圏の一般形車両は、通勤形・近郊形のコンセプトが変わってきており、まとめました。(※)
JR東海
[一般形(直流車)] 113系-115系-117系-119系→211系-213系→311系→313系.
[特急形(直流車)] 285系, 371系, 373系, 381系→383系.
JR西日本
[一般形(直流車)] (通勤形)103系-105系→201系→205系→207系→321系.
(近郊形)113系-115系→117系→213系→221系223系.
(地方用)123系→125系.
[一般形(交直車)] 413系-415系-419系-457系-471系-475系→521系.
[特急形(直流車)] 183系-381系→281系→283系→285系.
[特急形(交直車)] 485系-489系-583系→681系→683系.
JR四国
[一般形(直流車)] 113系→121系→7000系→6000系→5000系.
[特急形(直流車)] 8000系.
近年のJR四国の車両形式は従来の方法に拠らず、数字のみでつけられています。
JR九州
[一般形(直流車)] 103系→303系.
[一般形(交流車)] 415系-457系-475系-713系-717系→811系→813系→815系→817系.
[特急形(交流車)] 485系→783系→787系→883系→885系.
直流車は筑肥線及び地下鉄線のみの運行。交直流両用車も交流車に含めています。
なお、関門トンネル(山陽本線:下関〜門司間)は直流電化のため、交直流車での運行。
JR貨物
[貨物電車(直流車)]M250系. (JR貨物では唯一の電車形式です)
 (6) 番台 運用する路線や車両の仕様、製造時期などによって、同一形式内で区分するときに「○○番台」とつけます。上の例の車両は"223系2000番台"となります。番台分けがない形式もあります。
例えば、223系には次の番台があります。
《基本番台(0番台)・100番台・1000番台・2000(3000)番台・2500番台・5000番台》
 (7) 製造順 基本的には1から順番についていきますが、飛び番にする場合も見られます。

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新 幹 線 車 両
Shinkansen
カタカナは使わず、数字だけで表します。(一部"E"を使用)
《例》
@=形式、A=用途、B=車種、C番台、D製造順
例は、700系7000番台<ひかりRailStar>車両の12番目の編成[E12]で、下り側先頭の制御車です。
 @ 形式
 現在営業運転されている形式
[JR東海] 東海道・山陽新幹線
・300系[16両/J編成] <のぞみ><ひかり><こだま>
・700系[16両/C編成] <のぞみ><ひかり><こだま>
・N700系[16両/Z編成]
[JR西日本] 東海道・山陽新幹線
・ 0系 [4両/P編成&6両/R編成] <こだま> (山陽区間内のみ)
・100系[4両/P編成&6両/K編成] <こだま> (山陽区間内のみ)
・300系[16両/F編成]        <ひかり><こだま>
・500系[16両/W編成]        <のぞみ>
・700系[16両/B編成&8両/E編成] <のぞみ><ひかり><こだま>
[JR九州] 九州新幹線
・800系

[JR東日本] 東北・上越・長野・山形・秋田新幹線
・200系 ・400系 ・E1系 ・E2系 ・E3系 ・E4系
※ 0系の場合はハイフンの左側は@を略して2桁で表されます。
 A 用途 ・1=グリーン車(ロ)
・2=普通車(ハ)
・3=食堂車・ビュッフェ(シ)
・4=2階建てのグリーン車(ロ)
・5=2階建ての普通車(ハ)
・6=2階建ての食堂車(シ)
・7=2階建てのグリーン車と普通車の合造車(ロハ)
※ 事業用車両についてはこの通りではありません。
※ すでに、食堂車は過去のものとなってしまいました。
 B 車種 ・1〜2=制御電動車(クモ)
・3〜4=制御車(ク)
・5〜7=電動車(モ)
・8〜9=付随車(サ)
※ 事業用車両についてはこの通りではありません。
 C 番台 電車のEと同様です。例えば、
100系の3000番台は「グランドひかり」[V](→編成消滅しました)
  〃  5000番台は4・6連化した編成の先頭車[P]
300系の3000番台はJR西日本所有の編成[F]
700系の3000番台はJR西日本所有の編成[B]
  〃  7000番台は「ひかりRailStar」[E] などなど。
新幹線車両は主に編成内で何号車に位置するかで番台区分されることが多くなっています。
 D 製造順 電車のFと同様です。
新幹線電気方式は、交流25000Vですが、路線によって周波数が違います。
東海道・山陽新幹線と九州新幹線、長野新幹線一部区間が60Hzで、他は50Hzとなっています。
ただし、"ミニ新幹線"区間(山形・秋田新幹線)では、交流20000V(50Hz)です。

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気 動 車
ディーゼルカー
JR化後の車両は各社独自の方法でつけているので一通りではありません(似てはいる)
以下は国鉄型[2桁形式]
《例》

@=気動車、A=用途、B=エンジン、C運転台、D番台・製造順
 @ 気動車 気動車(ディーゼルカー)を表す、気動車の『キ』です。気動車全車両に表示されています。
エンジンなしで運転台はある車両は『キク』と表されます。
エンジンも運転台もない車両は『キサ』と表されます。
 A 用途 電車のAと同じです。
 B エンジン 国鉄型では、エンジンの方式で分類していました。
・ 0 =機械式・電気式エンジン
・ 1 =液体式エンジン1基(車体幅2.6m)
・2〜4=液体式エンジン1基(車体幅2.8m)
・ 5 =液体式エンジン2基
・6〜7=液体式大馬力エンジン
・ 8 =液体式大馬力エンジン(特急型)
・ 9 =試作車
 C 運転台 国鉄型では、その車両にいくつ運転台があるかで分類していました。
・0〜4=前後2つ運転台がある車両。(1両で営業運転ができる)
・5〜9=片方のみ、または運転台がない車両。
 D 製造番号 番台・製造番号です。電車のEFと同様です。
現在走っている形式《国鉄型2桁形式のみ・旅客車両のみ》
キハ23,キハ27,キハ28,キハ29,キハ31,キハ32,キハ33,キハ35,キハ37,キハ38,キハ40,キハ41,キハ47,キハ48,キハ52,
キハ53,キハ54,キハ56,キハ58,キハ59,キハ65,キハ66,キハ67.(キロ〜,キクハ〜などもある)
現在走っている形式《新形式(3桁形式及びJR化後)・旅客車両のみ》
[ 国 鉄 ]キハ181系,キハ183系,キハ185系.
[JR北海道]キハ201系,キハ281系,キハ283系.(キハ400系,キハ480系などは国鉄型からの改造車)
[JR東日本]キハ100・110系(100,101,110,111,112).
[JR東 海]キハ11系,キハ75系,キハ85系.
[JR西日本]キハ120系,キハ126系,キハ187系.
[JR四 国]1000系,2000系.
[JR九 州]キハ70系(70,71,72),キハ125系,キハ200系(200,220).

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電 気 機 関 車
EL - Electoric Locomotives
国鉄型車両がまだまだ活躍しています
《例》
@=電機、A=動軸数、B=電気・速度、C=開発順、D=番台、E=製造順
 @ 電機 電気機関車の電気を表す英語の頭文字『E』です。
 A 動軸数 動軸(駆動軸)の数を表します。
なかには、EF58のように動力のない車輪(遊輪)を持つ車両もありますが
それは勘定に入れません。(例えば、EF58は動輪6輪に対し遊輪4輪です)

・D=4軸 [例]ED75・ED76・ED79

・F=6軸 [例]EF66・EF81・EF210

・H=8軸 [例]EH500・EH200
 B 電気・速度 《国鉄型》(JR化後に開発された車両は違います)
・1〜2=直流専用・低速   [例]EF15・ED18
・ 3 =交直両用・低速   → 現存せず
・ 4 =交流専用・低速   → 現存せず
・5〜6=直流専用・高速   [例]EF58・EF65・EF66
・ 7 =交流専用・高速   [例]ED75・ED76・ED79
・ 8 =交直両用・高速   [例]EF81
・ 9 =試作車両
※ 低速とは最高運転速度が85km/h以下、高速は85km/h以上を表します。
※ JR化後に開発・製造された形式は次の6つ(もちろん"高速")
 《直流専用》EF200・EF210・EH200
 《交直両用》EF500・EH500・EF510(EF500は既に廃車)
 C 開発順 電車のDと同様ですが、機関車は1両単位なので、1形式1数字です。
JR化後開発の車両は、今のところすべて"0"がついています。
 D 番台 他の同項目と同様です。番台区分がある形式も、ない形式もあります。
 E 製造順 他の同項目とまったく同様です。製造番号です。
現在ある形式[( )の形式は展示用保留のみ]
 (ED18),(ED62),ED75,ED76,ED79,
 (EF55),EF58,(EF59),EF60,EF64,EF65,EF66,EF67,EF81,
 EF200,EF210,EF510,EH200,EH500.

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デ ィ ー ゼ ル 機 関 車
DL - Diesel Locomotives
非電化線区での牽引、客車・貨車の入換作業にも使われています
《例》
@=ディーゼル、A=動軸数、B=速度、C=開発順、D=番台、E=製造順
 @ ディーゼル機関車 ディーゼル機関車のディーゼルの頭文字『D』です。
 A 動軸数 動軸(駆動軸)の数を表します。電気機関車Aと同様です。
・D=4軸 [例]DD51  ・E=5軸 [例]DE10  ・F=6軸 [例]DF200
 B 速度 《国鉄型》(JR化後に開発された車両は違います)
・1〜4=低速   [例]DE10
・5〜8=高速   [例]DD51
・ 9 =試作車両
※ 低速とは最高運転速度が85km/h以下、高速は85km/h以上を表します。
※ JR化後に開発・製造された形式は"DF200"のみです。(もちろん"高速")
 C 開発順 電車のDと同様ですが、機関車は1両単位なので、1形式1数字です。
 D 番台 他の同項目と同様です。番台区分がある形式も、ない形式もあります。
 E 製造順 他の同項目とまったく同様です。製造番号です。
現在ある形式
 DD14,DD15,DD16,DD18,DD19,DD51,DD53,
 DE10,DE11,DE15,DF50,DF200.

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客 車
PC - Passenger Cars
人を乗せ、機関車に牽引される車両。自力走行はできません。
《例》
(1)=重量, (2)=用途, (3)=形式番号, (4)=車両番号(&番台)
[上] トワイライトエクスプレスに組み込まれている車両、24系25形。
[下] 保存車両の一つで、展望デッキのついた昔の一等客車です。マイテ49形。
 (1) 重量区分 カタカナ一文字でその車両の重量を表しています。
記号 重量  
: 47.5トン以上  カニ, カヤ.
: 42.5〜47.5トン  マイテ, マニ.
: 37.5〜42.5トン  スハ, スロフ.
: 32.5〜37.5トン  オハ, オロネ.
: 27.5〜32.5トン  ナハ, ナシ.
: 22.5〜27.5トン
: 22.5トン未満
現在活躍中の車両は「オ」や「ス」のクラスがほとんどです。下の貨車とは区分がまったく違います。
 (2) 用途 カタカナを用いてその車両の用途を表しています。
記号 用途  説明
: 旧一等車  (例)マイテ. 保存車両のみ。
: グリーン車  (例)オロ. 「ネ」と重ねるとA寝台車(例)オロネ。
: 普通車  (例)スハ. 「ネ」と重ねるとB寝台車(例)オハネ。
: 寝台車  上の「ロ」や「ハ」と重ねて使います。「ロネ」「ハネ」
: 食堂車  (例)オシ, スシ.
: 郵便車  (例)オユ, スユニ.
: 荷物車  (例)カニ, マニ.
: 職用車  (例)オヤ, マヤ.
: 展望車  (例)マイテ, オクハテ.
: 救援車  (例)スエ.
: 緩急車  (例)スハフ, オハネフ. 車掌室(手ブレーキ)がある車両。
: 制御車  (例)オクハテ. 運転台があり、機関車を制御できる車両。
 (3) 形式番号 数字でその車両の形式を表しています。電車のような深い意味は持っていません。
この番号で「○○系客車」というように呼びます。
 (4) 車両番号 一両一両に与えられている車両番号です。
仕様や製造時期などによって番台区分されている場合もあります。
 これらの他に皇室用車両がありますが、この車両にはカタカナ記号や形式はなく番号のみが与えられています。

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貨 車
FC - Freight Cars (?)
荷物を乗せ、機関車に牽引される車両。自力走行はできません。
《例》

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